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2017.02.26

【訳詞】『As Time Goes By』

◆『As Time Goes By』(1931年)
作詞・作曲:Herman Hupfeld

'31年ミュージカル『Everybody's welcome』の為に書かれた。
'42年映画『Casablanca』(ハンフリー・ボガード、イングリッド・バーグマン主演)に使われる。劇中で、Dooley Wilsonが歌いヒットした。
だが、その年に起こったミュージシャンによるストライキのため、この曲をシングル化して発表することができなかった。
劇中でDooley Wilsonはピアノを弾きながら歌っているが、実際本人は弾けないため映像はほとんど合成されているそう。
なお、ピアノは2014年にオークションで約4億円で落札されている。『AFPBBNEWS』よりhttp://www.afpbb.com/articles/-/3032567
映画自体はラブロマンスでありながら、第二次世界大戦中の反枢軸国プロパガンダ要素がちりばめられている。
アメリカ映画協会が’88年よりはじめた”AFIアメリカ映画100年シリーズ”アメリカ主題歌ベスト100の第2位にこの曲、この映画の有名なセリフHere's looking at you, kid.(君の瞳に乾杯)」は、名セリフベスト100の第5位に入っているそう。

★Verseでアインシュタインがうんぬんかんぬん~と出てくるのですが、”このヴァースが好きなんだ”と、とあるピアニストさんがおっしゃってたのがなんとなく印象に残っています。今思えば、ピアニストさんが、メロディーとかコードとかじゃなくて歌詞のことを言ってくれるのってちょっと嬉しいなあって思った次第ですといっても、実はヴァースから歌ってみたことがないので折をみてやってみようと思います。


<Verse>

今日、
スピードとか、新しい発明とか、3次元みたいなこととか、
僕らはふわふわした気がかりみたいなのの上に生きてるけど、

かといって、
アインシュタインの理論にもうんざりさ
現実に立ち返らなくちゃならないし、
時には休んで、緊張をほぐしてかなくちゃね

たとえ何かが進歩するかもしれないし、
やがて何かが証明されるかもしれないけど、
現実ってのは動かしがたいもんなんだから

<Chorus>

これだけは忘れないで
キスはずっとキス
ため息もずっとため息
時が過ぎていってもずっと変わらない当たり前のこと

恋人たちが愛しあうとき
”I LOVE YOU"と言葉を交わすだろう
時が過ぎていってもそれはずっと変わらないこと

月の光も愛の歌も決して時代遅れなんかじゃない
心は情熱と嫉妬と嫌悪で満ちていて
女には男が必要で、男には愛する人が必要なんだから
それは誰にも否定できない

それは昔っから変わらない
正と死を賭けた愛と名誉の戦い
時が過ぎて行っても世界はいつだって恋人たちを歓迎してくれるのさ

★Verse(ヴァース)・・・歌の前置き、前口上、導入部分。
★Chorus(コーラス)・・・Verseに対して、歌の部分。本題。

※訳詞について・・・スタンダードの歌詞を意訳しています。その為、訳詞の表現と原詩が異なる場合があります。より詩的な表現、まとまりを考慮したため、ご了承ください。 
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