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2020.05.16

【訳詞】『The Way We Were(追憶)』/Barbra Streisand

◆『The Way We Were(追憶)』(1973年)/Barbra Streisand
作詞:Alan Bergman,Marilyn Bergman
作曲:Marvin Hamlisch

’73年、同名映画の主題歌。バーブラ・ストライザンド、ロバート・レッドフォード主演。映画はアカデミー主題歌賞を獲得。ビルボードチャートでも’74年2月1位を獲得。バーブラにとっても初めてのヒットチャート一位を獲得した曲。
★映画『追憶』個人的にはそんなに好きではないお話でした方向性の違う二人が出会って、惹かれあって、結婚するもやっぱり合わなくて別れを選ぶ、、、というちょっと乱暴なあらすじ説明ですが。私はなんとなくちょっとだけケイティ(バーブラ・ストライザンド)の方に感情移入できるかな?って感じです。ケイティには信念があったけど、ハベルには自分の夢を支えてくれる人が必要で、なんかニーズが違っていたんだろうなぁと思います。

2020.05.05

【訳詞】『My Blue Heaven』

◆『My Blue Heaven』(1927年)
作詞:George Whiting
作曲:Walter Donaldson

’24年、George Whitingがヴォードヴィル(=Vaudevill歌や踊り、パントマイムや漫才、曲芸などを交えたショー。のちのアメリカのバラエティー・ショー)で使う。
曲はWalter Donaldsonがビリヤード・クラブでテーブルが空くのを待っている間に書かれたそう。
’27年にジーン・オースティンがヴィクターでレコーディングしたものがヒット。以降、グレン・ミラー楽団、
ファッツ・ドミノ、ピング・クロスビーやシナトラ等たくさんの歌手にカバーされている。<参考:『ジャズ詩大全3』/村尾陸男著>

★以前ローカルなTVCMで聴いてたのですが、探せず。。。
【Blue】ってフツーに”幸せ””青い”鳥とかの「Blue」なんだなぁと読みかえしています。
エルビス・プレスリーの曲で『Blue Hawaii』ってあったり、『Something Blue』(Something Four=「何か古いもの、新しいもの、借りたもの、青いもの、そして靴の中に6ペンス銀貨を」— これらを結婚式の日に身につけると、その花嫁は幸せになれるというおまじない、の中の一つ。)ってあるけど、”青”って幸せの象徴なんだなぁとつくづく感じます。

※ヒト聴き惚れエピソードはコチラ!


2020.02.24

【訳詞】『Feeling Good』

◆『Feeling Good』(1964年)
作詞、作曲:Leslie Bricusse、Anthony Newley

’65年イギリス社会風刺ミュージカル『The Roar of the Greasepaint-The Smell Of The World(ドーランの叫び、観客の匂い)に書いた曲。
ニーナ・シモンやクリス・コナー、最近だとマイケル・ブーブレが歌っている。
ニーナ・シモンは黒人霊歌っぽく歌ってるが原曲はまったく正反対のものだそう。
<参考:『ジャズ詩大全5』/村尾陸男著>
※ヒト聴き惚れエピソードはコチラ!

★マイケル・ブーブレ版の曲は、どうやらホンダ・アコードのCMに使われてたらしいですね
<
https://www.youtube.com/watch?v=vIzKD7TQB0I>

2020.02.24

【訳詞】『It's Only A Paper Moon』

『It's Only A Paper Moon』(1933年)
作詞:Billy Rose、E.Y.Harburg
作曲:Harold Arlen

’32年の『Great Magoo』という芝居の挿入された。当初は”If You Believe In Me"という曲名だったが、
’33年の映画『Take A Chance』から曲名を変えて使用。その後、’45年の映画『Too Young To Know』に使われたり、ナット・キング・コールの歌で大ヒット。
’73年の映画『Paper Moon』でリヴァイバルされた。<
参考:『ジャズ詩大全7』/村尾陸男著>。
★映画『Paper Moon』、面白い映画です。
ジョー・デヴィッド・ブラウンの小説『アディ・プレイ』原作。実の親子である、ライアン・オニールとテイタム・オニールが映画でモーゼとアディを演じています。
なおこの作品で、テイタム・オニールが第46回アカデミー賞史上最年少の助演女優賞を受賞しています。

<あらすじ>聖書を売り付けて小金を稼ぐ詐欺師のモーゼが、亡くなった知り合いの娘アディと出会う。彼は嫌々ながら彼女を親戚の家まで送り届ける事になったが、ペテンの相棒としてアディと旅を続けるうち、モーゼは父親めいた愛情を感じていく……。モノクロの映像が30年代の雰囲気を巧みに伝える、心温まるロード・ムービー。(Yahoo!映画より)
アディが最初無愛想で可愛くない女の子で出てくるんだけど、頭はいいし、稼ぎはいいし、だんだん表情が出てきて可愛くなってくる様子が好きです
鏡の前でポーズとったり、コロンをつけすぎたり、男の子と言われてムッとしたり、グラマラスな踊り子に嫉妬したり。。。

モーゼもその子に翻弄されてるのが面白いです。ぜひ観てみてください。

2019.05.19

【訳詞】『Deep purple』

◆『Deep purple』(1939年)
作詞:Mitchell Parish
作曲:Peter DeRose

’34年ピーター・ドロウズがピアノ曲として作曲、一年後にオーケストラ用に編曲され、知られるようになった。
’39年にミッチェル・パリッシュが作詞してヒット。ラリー・クリントン楽団とビィ・ウェインの歌のヴィクター盤、ビング・クロスビーのデッカ盤がベストセラーになった。’63年ニノ・テンポとエイプリル・スティーヴンスのリヴァイバル盤がグラミー賞を受賞。
野球のベーブ・ルースが大好きな曲だったそうで、晩年は誕生日に必ずドロウズを招いてこの曲を歌ってもらったそう。
〈参考:『ジャズ詩大全9』/村尾陸男著)。
★私がエラ・フィッツジェラルドのCDの中で好きな一枚の中の、好きな一曲です。
軽快な"cheek to cheek"の後に、フッと雰囲気が変わって”夜のとばりが降りていくような”一曲です。
エラの低くて上品が声がひろがっていく感じがとっても素敵だなぁと思うのです。

2019.02.24

【訳詞】『That's All』

◆『That's All』(1952年)
作詞・作曲:Bob Haymes、Alan Brandt

つくられた当初はヒットしなかったが、のちに歌われるようになりスタンダートとなる。
日本のラジオ番組に終わりに使われていたそう〈参考:『ジャズ詩大全15』/村尾陸男著)。

★個人的にこの曲はBevely Kennyの歌が好きです。
最近、Michael bubleが好きになってきていて、ちょいちょい聴いてます。
※ヒト聴き惚れエピソードはこちら!

2018.04.08

【訳詞】『Recado bossa nova(The gift)』

◆『Recado bossa nova(The gift)』(1959年)
作詞:Luiz Antonio
作曲:Dijalma Ferreira
英詩:Paul Francis Webster

アメリカ在住ブラジル人により作られた。
イーディ・ゴーメが歌ったものが日本のTVCM(’86年たばこセブンスター)で使われてヒットした。
アメリカでは’60年代にインストゥルメンタルで演奏され、やや知られるようになったそう。
【Recado】=ブラジル語で、「手紙、伝聞、伝言、使い、便り」の意味。ブラジル語の歌詞の内容は、”愛し合った二人が、未練を残しながら別れてしまい、こうなったのも運命だと自分に言い聞かせる。だが忘れられずしきりに相手のことをしきりに懐かしむ。この想い、この歌は私の心からのメッセージだ”という内容〈参考:『ジャズ詩大全3』/村尾陸男著)。英詩とは意味が違っている。

※ヒト聴き惚れエピソードはこちら。
この曲をはじめて聴いたのは、すすきの時代になるのですが。
おしゃれで色っぽいなぁ~って印象が強いです。

2018.03.25

【訳詞】『Georgia On My Mind(我が心のジョージア)』

◆『Georgia On My Mind(我が心のジョージア)』(1930年)
作詞:Stuart Gorrell
作曲:Hoagy Carmichael

『Stardust』(1927年)のホーギー・カーマイケルが’30年に作曲。
’31年、フランキー・トラムバウアーのレコードのヒットにより、スタンダードとして定着する。
’60年、レイ・チャールズが歌唱。ヒットし、’79年ジョージア州の州歌となる。州議会にて満場一致での可決だったそう。
ホーギー・カーマイケルの姉妹のジョージア・カーマイケルのために、歌詞が書かれ、「ジョージア」が州名か人名かあいまいだとされていたが、’65年発表のカーマイケルの自伝で、バンドリーダーのフランキー・トラムバウアーからアメリカ南部をイメージした "Georgia" という曲の注文から作られたことが述べられ、ジョージア州をさすことと広く認められている(
wikipediaより)。
※参考『ジャズ詩大全1(村尾陸男著)

★『Stardust』同様、50代以上の男性の歌っていただきたい曲。
都会に出て仕事をバリバリやって、納得のいく実績を出し、良き妻、幸せな家庭にも恵まれ、子供も自立して落ち着いてから、
「。。。ああ、」ってふと懐かしい我が故郷を思い出すような。
私もいつかそんな心境になるんだろうか(笑)?

2017.07.17

【訳詞】『These Foolish Things(Remind Me Of You)〔思い出のたね〕』

◆『These Foolish Things(Remind Me Of You)〔思い出のたね〕』(1935年)
作詞:Erich Maschwitz(Hold Marvell※)
作曲:Jack Strachey、Harry Link

1935年、ロンドンで上演されたミュージカルコメディ『Spread It Abroad』のために書かれた曲。
1936年にサボイのCarroll Gibbonsとそのオーケストラの演奏により、イギリスでヒットする。
アメリカでは、翌年ベニー・グッドマン楽団の演奏によるヘレン・フォードの歌でヒットしている。
※作詞者、Hold MarvellはErich Maschwitzの出版時のペンネームだそう。ちなみに俳優兼作家。
Erichが恋人で女優のAnna May Wongへの想いを綴った曲だという説もあるそう。

★昨日City Jazzでやろうとしていたのですが、ちょっとしたことがあってやれませんでした
Ella Fitzgeraldがカーネギーホールでのライブ盤でヴァースなし1番のみのバージョンで、ジョー・パスのギターと共にしっとり歌っています。
最近、Varseからのフルバージョンでエラが歌っているものを見つけました。こちらもじっくり聴かせていただける、ステキなバージョンです。
ヒト聴き惚れエピソードはコチラ

情景や風景などのキーワードを並べた歌詞の曲を”カタログソング”と呼ぶそう。
※ガルボ=女優グレタ・ガルボのこと。
※クロスビー=歌手ビング・クロスビーのこと。
※イル・ド・フランス=フランスの首都パリを中心とした首都圏(英国領モーリシャス諸島???)。





2017.02.26

【訳詞】『As Time Goes By』

◆『As Time Goes By』(1931年)
作詞・作曲:Herman Hupfeld

'31年ミュージカル『Everybody's welcome』の為に書かれた。
'42年映画『Casablanca』(ハンフリー・ボガード、イングリッド・バーグマン主演)に使われる。劇中で、Dooley Wilsonが歌いヒットした。
だが、その年に起こったミュージシャンによるストライキのため、この曲をシングル化して発表することができなかった。
劇中でDooley Wilsonはピアノを弾きながら歌っているが、実際本人は弾けないため映像はほとんど合成されているそう。
なお、ピアノは2014年にオークションで約4億円で落札されている。『AFPBBNEWS』よりhttp://www.afpbb.com/articles/-/3032567
映画自体はラブロマンスでありながら、第二次世界大戦中の反枢軸国プロパガンダ要素がちりばめられている。
アメリカ映画協会が’88年よりはじめた”AFIアメリカ映画100年シリーズ”アメリカ主題歌ベスト100の第2位にこの曲、この映画の有名なセリフHere's looking at you, kid.(君の瞳に乾杯)」は、名セリフベスト100の第5位に入っているそう。

★Verseでアインシュタインがうんぬんかんぬん~と出てくるのですが、”このヴァースが好きなんだ”と、とあるピアニストさんがおっしゃってたのがなんとなく印象に残っています。今思えば、ピアニストさんが、メロディーとかコードとかじゃなくて歌詞のことを言ってくれるのってちょっと嬉しいなあって思った次第ですといっても、実はヴァースから歌ってみたことがないので折をみてやってみようと思います。

2017.02.05

【訳詞】『A Place In The Sun(太陽のあたる場所)』/Stevie Wonder

◆『A Place In The Sun(太陽のあたる場所)』/Stevie Wonder(1966年)
作曲:Bryan Wells
作詞:Ronald N. Miller

スティービー・ワンダーが16歳の時に発表した曲。
自身のアルバム『Down to earth』の一曲目だったが、シングルカットされヒットした。
この曲を手掛けたのは、ロン・ミラーとブライアン・ウェルズ。モータウン所属だったが、
黒人ではないそう。
この曲を発表する前年にボブ・ディランの『Blowin' In The Wind』をカバーしている。


★最近、必要になりまたこの曲を引っ張り出してきました。
いつ聴いても、いつ歌っても好きで、希望と力が湧いてくる曲です。
道の途中で転んでも、また立ち上がれるような曲だと思います。
You know,when times are bad
And you're feeling sad
I want you to always remember

そんな時に聴いていただければと思います!
さまざまな方がカバーしてますが、浜田省吾さんの訳詞が好きです。

2016.12.18

【訳詞】『There Will Never Be Another You(君なしでは)』

◆『There Will Never Be Another You(君なしでは)』(1942年)
作曲:Harry Warren
作詞:Mack Gordon

同年映画『Iceland』や『I'll Get By』に使われたがヒットせず。
この曲が有名になったのはジャズ・ミュージシャンの演奏に使われるようになってからで、アップテンポのものが多かったそう。
'60年代からジャズ歌手に歌われるようになった。(参考:『ジャズ詩大全』村尾陸男著)
ヴァースから歌うと別れの曲、ヴァースなしで歌うと愛の歌に解釈できる曲。


★何年か前、シャンソンコンクールで神戸に行ったとき。
大会が終わって宿泊先のホテルへ向かう途中、お好み焼き屋に立ち寄りました。
不思議なところで、お好み焼きを焼いている側で数人が集まってジャムセッションをしていました。
その時に演奏されてた曲の一つにこの曲がありました。
なんとなくきゅんとした記憶があって、それがあってか?なくてか?この曲もいつの間にかレパートリーになっていました。
ヴォーカルで初めて聴いたのはキャロル・シンプソンより。

2016.11.13

【訳詞】『My One And Only Love』

◆『My One And Only Love(ただ一つの恋)』(1953年)
作詞:Robert Mellin
作曲:Guy Wood

フランク・シナトラが’53年5月に取り上げて知られるようになる。
’63年、ジョニー・ハートマンがジョン・コルトレーン・カルテットの伴奏で歌い、
曲はさらに有名になる。
元々、’47年『Music from Beyond the Moon』という題で歌われたがヒットせず、
後にロバート・メリンが詩を書き換えた。(参考:『ジャズ詩大全』村尾陸男著、他)

★甘あまキュンキュン
でも、気持ちに流されまいとオトナなメロディーに乗せて歌って、
クールを装って伝えたいと思いますw
【ヒト聴き惚れ】エピソードでも前述しております。

2016.11.13

【訳詞】『Too Darn Hot』

◆『Too Darn Hot』(1948年?)
   
作曲、作詞:Cole Porter

コール・ポーター作曲、作詞。
ブロードウェイミュージカル『Kiss Me Kate』(1948年)の為に書いた曲。第2幕の開始時に歌われる。このミュージカルは’49年にトニー賞を受賞した。1953年には映画化、冒頭でアン・ミラーがバンドを率いて現れ、この曲に合わせて歌いながらタップダンスを踊るシーンがかっこいい!
コール・ポーターはジャズスタンダードナンバーを数多く残している人の一人であります。ゲイでありながら、妻・リンダがおり、二人の人生は『五線譜のラブレター(2004年)』という映画にもなっています。映画自体とても面白いので、そのうちご紹介したいと思います。また『ミッドナイト・イン・パリ』という映画にも少し登場しています(映画についてのブログはコチラ!)。
また歌詞中に出てくる”the Kinsey report(キンゼイリポート)"は実在する性生活の研究です。アメリカの性科学者・昆虫学者であるアルフレッド・キンゼイが発表しており、同性愛の傾向などについて述べられているそうです。これもまた、『愛についてのキンゼイ・レポート(2004年)』という映画になっています(allcinema解説ページへ)。

★セックスを話題にした曲。暑いと男性機能がうんぬんは個々の理解におまかせします。
”マイブラザー”(マイサンではないんですね。。。)とか、”パンツ氏のロマンス”とか、解釈するように解釈してーって感じ英語的にも難しく非常に苦しい訳詞でした。
内容はとにかく、とても好きな曲の一つであります。セクシーでありながら粗野に歌えたらなあと思います。
画像は映画『Kiss Me Kate』。アン・ミラーが歌とタップを披露!最高にかっこいいです。<ワンシーンがYou tubeにありました。
https://www.youtube.com/watch?v=WS_YAKZH3lw>ストーリーも面白いし、曲もイイのでぜひ観てみてください!

2016.11.06

【訳詞】『What's Going On』

◆『What's Going On』(1970年)
作曲・作詞/Marvin Gay,Alfred Cleaveland,Renauldo Benson

マーヴィン・ゲイ、アルフレッド・クリーヴランド、リノールド・ベンソンによる共作。
’71年に発表され、ヒット。
ベンソンは、サンフランシスコで反戦運動を行っていた若者と警官隊の衝突を目撃し、それを元に歌詞を書き始めた。
この曲を聴いたマーヴィン・ゲイがタイトルを考え、歌詞を追加し、更にメロディの装飾も加えた。
マーヴィン・ゲイはこの曲を作る際、当時の社会情勢、ベトナム戦争へ出征した弟からの手紙より戦場の様子を聞き、強い影響を受けたそう。
また、この頃のマーヴィン・ゲイは自分の音楽スタイルを変えようとしていた。
従来の三分くらいで踊れる長さのロックの定型を打破し、時間も長く、歌詞も何かを主張するようなものに変わっていった。
モータウンの社長ベリー・ゴーディは、サウンドを古臭く感じた上に、ディジー・ガレスピー風のスキャットを嫌っていた。
その為、シングルリリースを拒否していた。(参考:『ジャズ詩大全5』村尾陸男著/wikipedia)。


★すすきのの店にいたころから今に至るまでお世話になっていた曲の一つです。
エラ・フィッツジェラルドは本当にその時期にヒットした曲もとりあげて、彼女らしいスタイルで歌っています。
かっこいいです!
現在、兵器の脅威、テロ、宗教対立、殺人、自殺、、、TVをつければそんな必ずニュースが流れます。
どうして戦争はなくならないんだろう?
どうして人が人を殺すんだろう?
その思想は誰かを殺めてでも貫くべきことなんだろうか?
壊す、殺める兵器がどんどん進歩しているんだろう?
戦争反対、平和の願い、祈り、
昔から人びとが訴えていることはシンプルで変わらないことなのに。


2016.10.30

【訳詞】『L-O-V-E』

◆『L-O-V-E』(1964年)
作曲:Bert Kaempfert
作詞:Milt Gabler

ナット・キング・コールが最後に吹き込んだ曲。
’64年の年の瀬に録音し、直後に入院、’65年2月15日に末期ガンで逝去。
ドイツ人トランペッター、ベルト・ケンプフェルトが作曲し、ユダヤ人のミルト・ゲイブラーが作詞。
これをジャズ詩大全(村尾陸男著)では、
”戦前戦中ではありえない、戦後20年のアメリカでしか起きえないような奇跡の組み合わせでできた曲”と書いていました。
ドイツ人とユダヤ人ですからね。。。
・I see<Look at Look at(見ている)よりI seeは意味が弱いので、見つめるというより前にいるくらいでいいそう。
・extra-ordinaryは英米で発音が違い、場所や人により発音が少し変わる。

★CMでもおなじみのポピュラーな曲ですね。
イ○ンとかビールかなにかのCMでも最近使われているかと思います。
ジャズラジオを聴いていたらアンソニー・ストロングという人がベースとデュオで歌っているのを聴いて、いいなあ~と思いました。
※画像はアンソニー・ストロングですが、『L-O-V-E』は収録されていません

2016.10.16

【訳詞】『What A Diff'rence A Day Made(Cuando Vuelva A Tu Lado)/縁は異なもの』

◆『What A Diff'rence A Day Made
(Cuando Vuelva A Tu Lado)
/縁は異なもの』(1934年)

 作曲:Maria Grever 英詩:Stanley Adams
作詞:Maria Grever

原題は『Cuando Vuelva a Tu Lado』(あなたのそばに戻ると)。
元々はキューバのマリア・グレベルが作曲作詞したスペイン語の曲。
曲が作られてから25年後の’59年、ダイナ・ワシントンが歌ってミリオン・セラーとなる。
映画『The Racers』(1955年) や『マディソン郡の橋』でも挿入歌としても使われているようです。
邦題「縁とは異なもの」とは、日本のことわざ “縁は異なもの味なもの” の類義語。
・男女の縁はどこでどう結ばれるかわからず、非常に不思議でおもしろいもの
・理屈では説明できない縁があるという意。
・多く思いもよらない二人が結ばれるようなときに使う。等々。
★ジャズ歌手が歌ったからジャズのスタンダードになったということが書かれていて面白いなあと思いました(『ジャズ詩大全14』村尾陸男著)。
同著にも書かれていましたが、この曲の歌詞が”運命の出会い”とか”男女の縁はどこでもどう結ばれるかうんぬん”とするとムリがあるかも?っていうのはわかるかも。


2016.10.10

【訳詞】『I've Gotta Be Me』

◆『I've Gotta Be Me』(1967年)
 作曲・作詞:Walter Marks

ブロードウェイ・ミュージカル「Golden Rainbow」の為に書かれた曲。
1967年11月28日初演。’69年1月まで公演。
ミュージカルで主演だったSteve Lawrenceがこの曲を歌う。
ミュージカル自体はあまりヒットしなかったが、
その後、’68年にサミー・デイビスJrが録音し、ヒット。
エラ・フィッツジェラルドが取り上げたり、海外ドラマ『Glee』でも歌われた。

★ミュージカル自体ヒットしなかったせいなのか、あまり情報がなくて困りました。
英文のwikiから拾ってなんとか文章にできましたが、ちょっとイマイチかも。
なにか情報がありましたら、提供していただけるとありがたいです。
ただ、YoutubeではSteve Lawrence版の歌唱があって、おおっ!ってなりました。
Gleeではフィンが歌っています。
個人的に、「またがんばろう!」って思える曲です♪

J

2016.09.26

【訳詞】『All Of Me』

◆『All Of Me』(1931年)
 作曲:Seymour Simons
    作詞:Gerald Marks

1931年発表。最初に歌った人はユダヤ系女優・歌手のベル・ベイカーがデトロイトのフィッシャー劇場にて。
38歳で夫を亡くしたばかりの彼女は、歌詞に自分の境遇を重ねて、歌いながら舞台の上で泣き崩れたそう。
初めての録音は、”アメリカの歌の恋人””トーチソング(失恋歌)の女王”と呼ばれたルーズ・エティング。
’32年、人気女優ジョーン・ベネット主演の映画『Careless Lady』に挿入された。同じ年、ルイ・アームストロングが歌い大ヒット。
’52年、映画『ダニー・ウィルソン物語』でフランク・シナトラが劇中で歌い、再び注目される。

  
★ジャズに限らず、様々なジャンルで歌われている曲。
涙、涙、涙、鼻水、「い゛がないで~」みたいな感じで、とサイコーにかっこ悪く重い女でやってみたいw
しっとり涙と悲しみをにじませてオトナな女性に歌ってもらいたいなあと思います。
ジョージ・ベンソンのゴキゲン!な感じが好きです。

2016.09.20

【訳詞】『People』

◆『People』(1963年)
   作詞:Bob Merrill
   作曲:Jule Styne

'64年のミュージカル『Funny Girl』に挿入され、のちに’68年映画化。
映画にも挿入されたこの曲は、バーブラ・ストライザンドが歌い大ヒット。彼女もまたこの曲によって、アカデミー主演女優賞を受賞。スターとなった。
エラ・フィッツジェラルドも取り上げて歌っている。

★私が好きだった海外ドラマ『Glee』で主役の一人だったレイチェル・ベリーのミドルネームは【バーブラ】。まさにバーブラ・ストライザンドからきているようです。彼女の父親たち(ゲイのカップル)が付けたそうですが、レイチェルもバーブラに憧れているという設定。
『Glee』、古今の名曲を取り上げて劇中で歌っているのでおもしろいです。また、様々な人間模様、恋模様に加えて、レズ・ゲイ、ダウン症などもさりげなく挟んできます。ここ数年、主人公の一人、フィン役の俳優さんが亡くなったのが残念です。ご冥福をお祈りします。<<海外ドラマ『Glee』公式サイトへ>>
『天敵となる人をパートナーに選んでしまう』とか、『お互い持っていないものを持っている人、自分に似ている人をパートナーに選んでしまう』とか、歌詞を見るとそういった言葉が思い浮かんできます。

2016.09.17

【訳詞】『Stardust』

◆『Stardust』(1927年)
 作曲:Hoagy Carmichael
作詞:Mitchell Parish

ホーギー・カーマイケル作曲。ある日、母校を訪れたとき、ふとかつての恋人を思い出しメロディーが浮かんだそう。
’29年にミッチェル・パリッシュが歌詞をつけたとき、Verseもついた。
ちなみに、ホーギー・カーマイケルは『Georgia On My Mind』の作曲者でもある。
一度、来日した際、TVでザ・ピーナッツが『Stardust』を歌っているのを観て、わざわざ楽屋まで会いにいったそう。
そのTV番組が『シャボン玉・ホリデー』。エンディングテーマだったようです。

★いつもライブでお世話になっているカフェのママが、うちのお師匠にピアノを習っており、その課題曲が『Stardust』だそうで。そういうこともあって、自分のレパートリーに入りました。エラ・フィッツジェラルドの柔らかくて美しいこの曲が好きです。画像は美空ひばりさんですが、ひばりさんのこの一枚も好きです。
訳してみると、なんか50代以上のステキなおじさまに歌ってもらいたい!って感じになります。

2016.09.10

【訳詞】『Misty』

◆『Misty』(1954年or1955年)
   
作詞:Johnny Burke
   作曲:Eroll Garner

ジャズピアニスト、エロール・ガーナー作曲。
ニューヨークからシカゴへ行く途中の飛行機の中、窓の外の霧?雲海?を眺めながら思いついた曲。
譜面が書けないガーナーは、メロディーを忘れまいと頭の中で反芻しながら飛行機の中で過ごしていた。そして、シカゴ空港についた途端、ホテルへタクシーで直行。ホテルのピアノでメロディーを弾き、借りてきたテープレコーダーに録音。このエピソードと曲を聴いたガーナーの友人がタイトルを『Misty』とつけた。「霧のようにぼんやりした曲だ」という印象からそんなタイトルになったそう。
その後、ジョニー・バークによって歌詞がつけられる。
1959年、ジョニー・マティスの歌唱でポピュラーソングとしてヒットした。

★私の母方が酪農家で、いろんな動物、野良がうろついているところでした。
野良猫の子供が木に登ってずっと降りてこなかった思い出があり、あの時の猫は一体どうしたんだろうと思うことがあります。
私の実家のある北海道の東は霧が多い場所で、夏でも朝ストーブをつけることがあるくらい寒いことがあります。あの霧は名物にもなるくらいですが(向こうの方言?で霧のことを「ガス」と言います)、あの霧の濃さは、なんとなく心にも侵入してきて不安な気分にさせることもあるかも。

2016.09.05

【訳詞】『Fly Me To The Moon』

◆『Fly Me To The Moon』(1954年)
   作詞/作曲 Bart Howard

バート・ハワードがピアノ伴奏していた、歌手のエイベル・マーサーの為に書いた曲。
初演は、ニューヨークのキャバレー<Blue Angel>にて歌手フェリシア・サンダーズより。
当初曲名が『In other words(=言い換えれば)』だったが、ヒットせず。
62年ジョウ・ハーネルと彼のオーケストラがボサノヴァバージョンで出したレコートがヒットした。
その後、フランク・シナトラがカバーして爆発的なヒット。
その背景には、アメリカがアポロ計画で盛り上がってた頃だったからだそう。
シナトラの録音はアポロ10号、11号にも持ち込まれ、人類が初めて月に持ち込んだ曲となった。
ちなみに今の題名がはじめて登場したのは、56年ジョニー・マティスの収録にて。

★あまりにも有名すぎるこの曲!幅広くカバーされ愛されてる曲。個人的に、ダイアナ・クラールのライブ盤を参考にしてます。
いつかカフェで聴こえてきたトニー・ベネットの3拍子のバラードも雰囲気があって好きです。

2016.09.01

【訳詞】Born To Be Blue(ブルーに生まれついて)

◆『Born To Be Blue(ブルーに生まれついて)』(1946or1947年)
   
作詞/作曲 Mel Torme、Robert Wells

メル・トーメ、ロバート・ウェルズが19歳の頃の共作。

歌詞中の"live in clover"は「裕福に、安逸のうちに生きる」、「ぜいたくにのんびり暮らす」という意味の成句。
空や海の青さ、顔が青ざめるなどの表現は日本語も英語も『青=blue』を使うが、
信号や青葉は英語では『green』。ちなみに日本語でいう「青二才」も英語では『green』を使うそう!

★戦後貧しい人々が多かった為、このような曲が生まれたというエピソードをどこかで読んだ気がしたのですが、未だ探せず。
クローバー、お月様が裕福とか富の象徴なら、貧しく惨めったらしい歌詞の解釈もいいかな?なんて思っています。
村上春樹さんもこの曲の訳を著書『村上ソングス』で紹介しています。
この曲のヒト聴き惚れエピソードはコチラ

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